人生・設計の「師匠」|技術は人から伝わる
ものづくりの世界では、技術は図面やマニュアルだけでは伝わりません。
本当に大切な技術は、人から人へと受け継がれていくものだと感じています。
ありがたいことに、私にはこれまでの仕事の中で
人生や設計について教えてくださった「師匠」とも言える方々がいます。
初めて設計を教えてくれた師匠
私が初めて機械設計を学んだとき、
その方は単に図面の書き方を教えるだけではありませんでした。
机の上の設計だけではなく、
・なぜこの構造なのか
・なぜこの材料なのか
・なぜこの設計が必要なのか
といった 設計の考え方(設計思想) を、
いわば「ひざを突き合わせる」ような形で教えていただきました。
この経験が、今の私の設計思想の根底になっています。
当時は正直、反発もありました
しかし当時の私は、
「日々の仕事で忙しいのに…」
「まずは目の前の仕事を終わらせたい」
という気持ちが強く、
設計思想やものづくりの考え方についての話を聞くことを
正直、煩わしく感じていた時期もありました。
技術的な説明だけでなく、
ものづくりの姿勢や考え方についての話が続くと
「なぜそこまで話す必要があるのだろう」
と感じていたのも事実です。
視野が広がった瞬間
しかし、同じ話を何度も聞き、
日々の設計業務を続けていく中で、
自分の視点が少しずつ変わっていきました。
目の前のタスクだけを見るのではなく、
・工場全体
・産業全体
・ものづくりの流れ
といった、より広い視点で設計を考えるようになっていったのです。
技術は人から伝わる
最近、町工場や中小メーカーの方とお話しする中で、
よく聞く課題があります。
それは
「技術伝承」
です。
熟練技術者が引退するときに、
・設計の考え方
・加工のコツ
・現場の判断
といった重要な技術が失われてしまうケースがあります。
暗黙知を「形式知」にする
熟練技術者が持っている技術の多くは、
言葉や図面で表現されていない 暗黙知 です。
例えば
・この加工条件が良い理由
・この構造にするべき理由
・この設計は危ないという経験則
などです。
しかし、この暗黙知がそのままの状態では、
技術者が引退したときに技術も一緒に失われてしまいます。
そのため重要なのが、
暗黙知を形式知にすること
です。
つまり、
・図面
・設計ルール
・技術資料
・設計思想
としてマニュアル整理し、
組織の知識として残していくことです。
トヨタの「自工程完結」
トヨタのものづくりの考え方の一つに
「自工程完結」
という考え方があります。
これは、
自分の工程の品質は自分で責任を持つ
という思想です。
つまり、
・不具合を次工程に流さない
・自分の工程で問題を解決する
・品質を作り込む
という考え方です。
この思想は、設計にも非常に重要だと感じています。
設計者は図面を描くだけではなく、
・製造
・組立
・使用環境
までを想定して設計を行う必要があります。
設計の段階で問題を解決できれば、
製造現場でのトラブルを大きく減らすことができます。
技術を次の世代へ
日本のものづくりの強さは、
人から人へ直接伝える技術伝承
にあったのではないかと思います。
そしてこれからは、
・暗黙知を形式知にする
・設計思想を共有する
・組織として技術を残す
という取り組みがさらに重要になると感じています。
私自身も、後進の技術者に設計を教える機会があります。
そのときには、単なる図面の書き方だけではなく、
・設計思想
・ものづくりの責任
・技術者としての姿勢
を伝えられるように意識しています。
技術は設備だけではなく、
人によって受け継がれるものです。
これからも、設計者として
そして技術を次の世代へつなぐ一人として、
ものづくりに向き合っていきたいと考えています。
笊畑機械設計では
・設計ルール整理
・図面の標準化
・技術資料作成
・設計支援
などを通じて、
町工場・中小メーカーの技術力向上を支援しています。
設計案件のご依頼だけでなく
技術相談のみでも対応しております。
お気軽にお問い合わせください。
→ 笊畑機械設計(https://zaruhata.com/)の
ホームページのお問合せもしくは
メール:masa.athlon1008.business@gmail.comからご連絡ください

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