設備改善・自動化シリーズ【第1|10回】 古い設備を改造して生産性を上げる方法 ― “買い替えずに利益を生む”現場改善の考え方 ―
現場の悩み
町工場では、こんな悩みがよくあります。
設備が古く、生産性が低い
新しい設備を導入したいが、投資が難しい
人手でカバーしている工程が多い
そして最終的に
「仕方ない」と現状維持になってしまう
しかし現実は
人手不足
人件費の上昇
納期の厳格化
により
“古い設備のままでは戦えない時代”
になっています。
問題の原因
生産性が上がらない原因は
設備が古いことではありません。
① 設備を“そのまま使っている”
導入当時のまま
改造されていない
→ 現場に合っていない
② 人が補っている
手作業で調整
感覚で操作
→ 設備能力を活かせていない
③ 改善の発想がない
壊れたら直すだけ
使い続ける前提
→ 進化していない
解決方法(技術解説)
重要なのは
「設備を買い替える」のではなく
「設備を進化させる」こと
です。
① ボトルネックの特定
まずやるべきは
時間がかかる工程
ミスが多い工程
人が張り付いている工程
を特定することです。
👉 改善は1点集中が基本
② 部分改造の発想
設備全体ではなく
一部機構の追加
治具の改善
操作の簡略化
により
低コストで大きな効果
を狙います。
③ 人作業の置き換え
手動操作 → レバー化
目視確認 → センサー化
手合わせ → 位置決め機構
👉 人の仕事を設備に任せる
④ 再現性の確保
古い設備は
バラつき
調整依存
が問題です。
これを
ストッパー
ガイド
固定機構
で
誰でも同じ結果になる状態
にします。
⑤ “止まらない設備”へ
改善の最終目標は
止まらないこと
です。
調整不要
判断不要
ミスなし
→ 流れる工程
を作ります。
実際の事例
ある加工現場で
手動でワーク位置合わせ
加工前に毎回調整
という工程がありました。
結果
作業時間が長い
品質が安定しない
状態でした。
改善として
位置決め治具を追加
ストッパーで一発位置決め
クランプ機構導入
を実施。
結果
作業時間 40%削減
不良大幅減少
新人でも対応可能
となり
設備を変えずに生産性向上
を実現しました。
技術者の視点(設計思想)
古い設備改善で重要なのは
“今あるものを最大限活かす”こと
です。
捨てるのではなく進化させる
足りない機能を追加する
これにより
最小投資で最大効果
が得られます。
暗黙知の形式知化の重要性
現場では
ベテランの操作
感覚的な調整
に頼っていることが多いです。
これを
構造
機構
ルール
に落とし込むことで
設備として再現可能な技術
になります。
トヨタの「自工程完結」の考え方
設備改善の目的は
その工程で品質を作ること
です。
調整不要
ミスなし
一発OK
これを実現することで
後工程に負担をかけない
状態になります。
トヨタの品質設計(FMEA・DRBFM・FTA)
改善時には
どこでミスが起きるか
改造で新たなリスクはないか
を考える必要があります。
👉 改善=リスク管理
です。
まとめ
古い設備を改造して生産性を上げるポイントは
ボトルネックの特定
部分改造
人作業の置き換え
再現性の確保
止まらない工程設計
そして本質は
“設備を買う”のではなく
“設備を育てる”こと
です。
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