設備改善・自動化シリーズ【第2|10回】 古い設備の省人化改造 ― “人が張り付かない工程”の作り方 ―
現場の悩み
多くの町工場で共通する課題です。
作業者が設備に張り付いている
人手が足りず生産が回らない
ベテランしか対応できない工程がある
結果として
残業が増える
教育が追いつかない
利益が出にくい
という状態になります。
問題の原因
省人化が進まない理由は明確です。
① “人ありき”の工程設計
手でセット
手で調整
手で確認
👉 人がいないと成立しない
② 設備が単機能のまま
加工だけ
動作だけ
👉 補助作業を人がやっている
③ 作業の分断
セット
加工
取り外し
がバラバラで
👉 人がつなぎ役になっている
解決方法(技術解説)
省人化の本質は
「人の仕事を設備に移すこと」
です。
① 自動化より“半自動化”
いきなり完全自動は不要です。
まずは
セット補助
取り外し補助
搬送補助
👉 人の負担を減らす設計
から始めます。
② ワンタッチ化
省人化の基本は
作業時間短縮ではなく“作業削減”
です。
ボルト締結 → レバー化
手合わせ → ガイド化
👉 考えずにできる状態
を作ります。
③ センサーの活用
人がやっている確認作業は
有無確認
位置確認
完了確認
です。
これを
近接センサー
光電センサー
リミットスイッチ
で置き換えます。
👉 判断を設備に任せる
④ 自動シーケンス化
作業は本来
手順が決まっている
はずです。
これを
シリンダー
簡易制御(リレー・PLC)
で
👉 自動的に進む工程
にします。
⑤ “離れられる設備”にする
最終的な目標は
作業者がその場にいなくても回る状態
です。
セット後に離れる
自動で加工
完了後に取りに来る
👉 1人で複数台管理可能
になります。
実際の事例
ある加工設備で
ワークセット
加工開始
加工中待機
という工程がありました。
問題は
加工中も作業者が張り付いていること
でした。
改善として
ワンタッチクランプ導入
加工開始ボタンの簡略化
加工完了センサー追加
を実施。
結果
セット後に離脱可能
1人で2台運用可能
作業効率 約1.8倍
となりました。
技術者の視点(設計思想)
省人化で重要なのは
“人を減らす”のではなく
“人を活かす”こと
です。
単純作業は設備へ
人は判断・改善へ
これが
強い現場の構造です。
暗黙知の形式知化の重要性
現場では
タイミング
判断
手順
を人が担っています。
これを
センサー
シーケンス
構造
に置き換えることで
👉 再現可能な工程
になります。
トヨタの「自工程完結」の考え方
省人化は単なる効率化ではありません。
作業と品質を同時に成立
ミスを出さない構造
👉 人がいなくても品質が出る工程
が理想です。
トヨタの品質設計(FMEA・DRBFM・FTA)
省人化では
センサー故障
誤検知
動作不良
のリスクがあります。
そのため
👉 異常時の停止設計
が重要です。
まとめ
古い設備の省人化改造のポイントは
半自動化から始める
ワンタッチ化
センサーによる判断置き換え
自動シーケンス化
離れられる設備設計
そして本質は
“人を張り付かせない工程を作ること”
です。
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