設備改善・自動化シリーズ【第3|10回】 古い設備にセンサーを追加する方法 ― “見えない工程”を見える化する低コスト改善 ―
現場の悩み
現場ではこんな課題が多くあります。
作業者がずっと監視している
完了タイミングが分からない
ワークの有無を目視確認している
ミスに気づくのが遅い
結果として
人が張り付く
不良が流出する
作業効率が上がらない
という状態になります。
問題の原因
これらの問題の本質は
「設備が状態を教えてくれないこと」
です。
① 見えない工程
加工中の状態
完了タイミング
異常発生
👉 人が見て判断している
② 判断が人依存
感覚
経験
注意力
👉 ミスが発生する構造
③ 情報がない
設備からの情報がないため
自動化できない
離れられない
👉 省人化が進まない
解決方法(技術解説)
センサー追加の目的は
「設備の状態を信号に変えること」
です。
① センサーの基本種類
まずは用途別に理解します。
■ 近接センサー
→ 金属の有無検出
ワーク有無確認
セット確認
■ 光電センサー
→ 光で検出
通過検知
位置確認
■ リミットスイッチ
→ 接触で検出
動作位置確認
完了検知
👉 まずはシンプルなものから選ぶ
② どこに付けるべきか
重要なのは
“人が見ている場所”に付けること
です。
ワークセット位置
加工完了位置
可動部の終点
👉 人の目を置き換える
③ 信号の使い方
センサーは付けるだけでは意味がありません。
ランプ表示
ブザー通知
機械停止
👉 行動につながる設計
が必要です。
④ 誤検知対策
センサー導入でよくある失敗です。
油・切粉
振動
位置ズレ
対策:
取付位置の工夫
ガード追加
感度調整
👉 現場環境を考慮する
⑤ 小さく始める
最初から複雑にせず
1箇所
1機能
から導入します。
👉 成功体験を積むことが重要
実際の事例
ある加工現場で
加工完了を目視確認
作業者が張り付き
という状態でした。
改善として
リミットスイッチで完了検知
パトランプで通知
を導入。
結果
加工完了が一目で分かる
作業者が離脱可能
1人で複数台管理
となりました。
さらに
ワーク有無センサー追加
により
ミス防止+省人化を同時実現
しました。
技術者の視点(設計思想)
センサーは
“人の目と判断を置き換える技術”
です。
重要なのは
正しく検知すること
ではなく
正しく使えること
です。
暗黙知の形式知化の重要性
現場では
「ここを見て判断する」
「このタイミングで確認する」
という暗黙知があります。
これを
センサー位置
検知タイミング
として設計することで
👉 誰でも同じ判断ができる状態
になります。
トヨタの「自工程完結」の考え方
センサーは
品質をその場で判断するための手段
です。
異常を即検知
流出させない
👉 工程内で完結する品質
を実現します。
トヨタの品質設計(FMEA・DRBFM・FTA)
センサー設計では
検知漏れ
誤検知
配線不良
などのリスクがあります。
👉 異常時の動作設計(止める・知らせる)
が重要です。
まとめ
古い設備にセンサーを追加するポイントは
センサー種類の理解
人の目の代替位置に設置
信号の活用設計
誤検知対策
小さく始める
そして本質は
“見えない工程を見える化すること”
です。
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