現場の悩み
設備トラブル時、よくあるやり取りがあります。
「この部品の在庫ある?」
「いや、ないです」
「じゃあ発注は?」
「納期3週間です…」
この瞬間
設備停止が確定する
というケースは少なくありません。
多くの現場では
壊れてから部品を探す
在庫がないことに気づく
慌てて手配する
という流れになっています。
しかし本来は
止まる前に準備できるはずの問題
です。

問題の原因
設備停止につながる部品管理の問題は、主に次の3つです。

① 重要部品が把握されていない
どの部品が重要なのか分からない
壊れる頻度が整理されていない
結果として
必要な部品が分からないまま運用されている
状態になります。

② 在庫基準がない
どれだけ在庫を持つべきか不明
担当者の判断に依存
そのため
過剰在庫
在庫不足
の両方が発生します。

③ 部品情報が整理されていない
図面がない
品番が分からない
代替品が不明
結果として
調達に時間がかかる
状態になります。

解決方法(技術解説)
設備停止を防ぐための部品管理は、次の3つのステップで構築できます。

① 重要部品の洗い出し(ABC分類)
まず行うべきは
どの部品が止まる原因になるかを特定すること
です。
例えば
A:停止直結部品(必須在庫)
B:重要部品(短納期対応)
C:一般部品(通常手配)
という分類を行います。
これだけでも、管理の精度は大きく変わります。

② 在庫ルールの設定
次に
在庫をルール化する
ことが重要です。
例えば
最低在庫数の設定
発注タイミングの明確化
共通部品の統一
などです。
ここでのポイントは
属人化をなくすこと
です。

③ 部品情報の整備(図面化)
最も重要なのが
部品情報の整備
です。
具体的には
図面作成
材料情報
代替品情報
を整理します。
これにより
誰でも発注できる
緊急時でも対応できる
状態になります。

実際の事例
ある町工場で、定期的に設備停止が発生していました。
原因は
同じ部品が繰り返し破損
そのたびに発注
納期待ちで停止
という状態でした。
対応として
故障履歴を整理
重要部品をリスト化
最低在庫を設定
さらに
図面がない部品を図面化
しました。
結果として
設備停止回数が大幅減少
緊急対応が不要に
なりました。

技術者の視点(設計思想)
部品管理は単なる在庫管理ではなく
設計の一部
です。
なぜなら
壊れる頻度
交換のしやすさ
入手性
はすべて設計で決まるからです。
つまり
設計と現場運用はつながっている
ということです。

暗黙知の形式知化の重要性
現場では
「この部品は危ない」
「ここは予備が必要」
という知識があります。
しかしこれが
口伝え
個人の記憶
に依存していると、継続できません。
これを
部品リスト
管理表
図面
として残すことで
組織としての管理力
が向上します。

トヨタの「自工程完結」の考え方
設備管理でも
自工程完結
の考え方が重要です。
つまり
壊れてから対応するのではなく
自分たちで防ぐ
ということです。
部品管理は
最も実践しやすい予防策
の一つです。

まとめ
設備停止を防ぐための部品管理は、次の3つがポイントです。
重要部品を特定する
在庫ルールを作る
部品情報を整備する
特に重要なのは
図面と情報を残すこと
です。
これがあるだけで、現場の対応力は大きく変わります。

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